ホーム » 荒井分支部長ブログ » 2017/12/4今週の名言

SWITCHインタビュー 達人達  「野村忠宏×寺島しのぶ」より

ナレーション:野村が生まれたのは1974年。父は柔道の名門、天理高校の監督。3歳の時実家の隣にある祖父の町道場で柔道を始めた。野村はここで柔道家にとって大切なことを学ぶ。

野村:うちの爺ちゃんはね、純粋に柔道が好きな人だったから。子供のうちは厳しい稽古は必要ない。柔道を通してしっかり礼儀を学んで、そしてあとは柔道に触れて欲しい。柔道の基本を学んで欲しい。あとは柔道を好きになってくれたらそれでいい。試合に負けて、何で勝てないんだ!どうして強くなれないんだ!って怒られることも無かったし。だからその爺ちゃんの町道場で、自分の一番心の奥底に眠る、深く根付いている柔道が好きっていうのを伝えてもらったような気がしますね。

寺島:その時から強かったんですか?

野村:中学に入った時に身長140cm体重32kgしかなくて、中学校の最初の試合で女の子に負けて、で、もう勝てない毎日。で高校に入る時はね、うちの親父が監督している名門の高校に進んだけど、親父にも無理して柔道せんでいいぞって言われて。兄貴には厳しい言葉をかけたり期待しているクセに何で俺には諦めやねんっていってね。やっぱりすごい悔しかったし、寂しかったし。だからもう親父を見返したい。親父に自分の柔道を認めさせたい。っていうのは凄い自分の原動力っていうかね。それは今でもはっきり覚えていますね。

寺島:なるほどねー。その悔しいっていう気持ちが、私は勝負師じゃないけど、でもやっぱり何か今に見ていろっていう部分、その悔しさの部分がまた新しい自分を作っていくっていう、そういうところも(自分に)似てるなって思ったし。

野村:自分もコンプレックスの塊だったです。体も子供の頃は本当に小っちゃかったし、何かやっぱり勝てない自分を誤魔化すためにわざと強さをね、アピールしたりとか、ずーっとコンプレックスだったんですよ。だけど自分は柔道が大好きだったし、自分が本当に輝かる場所が欲しい。自分のことを大好きと思える自分を作りたい。