◆ 荒井分支部長ブログ
ナレーション:ピーターさんがチームにとって大切だと考えているのはリーダーです。このチームのリーダーに据えたのは*マシュー。左腕に障碍がありながら「できない」とは一言も言わず健常者と一緒に同じ練習に取り組んでいました。
ピーター:いいリーダーがチームにいることはとても重要です。
リーダーはコーチよりも仲間に近い存在だからです。
壁が高く、苦しい時こそ挑戦し続ける。
そんなリーダーの背中を見て仲間が付いて行くのです。
ナレーション:どんな時にも乗り越えようと努力し続けるマシューの姿はチームの士気を上げみんなの記録も伸びていきました。
*マシューカウドリー(パラリンピック金メダル13個)
NHK[奇跡のレッスン] ピーター・ビショップ
川口敦生君(中1)母の質問:高校1年のお兄ちゃんがいて全国大会とか出てるんですね。泳ぎのフォームはそんなに綺麗じゃないのにタイムは出して来るんですよ。かたやこっち(敦生君)は泳ぎは整っている割にタイムが全然出てこなくてスイミングスクールのコーチにお兄ちゃんは”水感”水をとらえる感覚が良いから泳ぎが汚くてもタイムを出して来るって言われたんですね。そういう”水感”っていうのは生まれ持ったものでしかないのか、それとも後からトレーニングで何とかなるものなのかっていうのを伺いたいです。
ピーター:才能というのは人それぞれです。
中には”水感”が良い選手もいるでしょうが
それだけではいつか必ず限界が来ます。
それよりも速く泳ぐために必要なのは
「技術」「精神力」「日々の鍛錬」
そして「楽しさ」です。
なかでも大会は楽しむものだと私は思います。
水泳という競技は個人競技です。
でもチームみんなで楽しみ、共に達成感を分かち合う。
それが大事なんだと思います。
NHK[奇跡のレッスン] ピーター・ビショップ
ナレーション:ピーターさんは*マシュー選手が11歳の時からずっと指導してきました。
ピーター:マシューは生まれつき左腕の肘から先の部分が無かったんだ。
肘から先は泳ぐためにはとても重要な部分だよね。
でもマシューは自分を障碍者とは考えなかった。
健常者と同じチームで練習したんだ。
たいへんな挑戦だったと思う。
手で水を掻く練習だって腕立て伏せだってみんなと一緒にやったんだよ。
ナレーション:できないとは決して考えず、毎日挑戦し続けたマシュー選手。その強靭な精神力と前向きな姿勢からピーターさんも多くを学んだといいます。
ピーター:私たちのチームではできないという言葉は禁句なんです。
例えばバタフライキックができないではなくバタフライキックが上手くなるように頑張る,と考えを変えるのです。
できないということはそもそもあり得ないんです。
*マシューカウドリー(パラリンピック金メダル13個)
NHK[奇跡のレッスン] ピーター・ビショップ
林武君(中学2年生) : 今、記録が低迷していて不安とかがあるんですけど、そういう時、練習はどういうふうに思って練習すればいいんですか?
ピーター: (君が)スランプだと言ってきたのは今週でもう二度目だよ。
武は自分がスランプだと信じ込んでいる。
泳ぎが上手くなるのは実は簡単なんだ。
一つのことを集中的に練習すれば、前より確実に上達するはずだ。
だから毎日努力をしている選手にスランプという言葉は当てはまらない。
良くなろうと努力している人はもうすでにスランプを脱しているんだよ。
だから明日いい泳ぎをするために今できる努力をしよう。